プロのウラワザこっそり教えます

DIYで綺麗に仕上げるポイント
注意:ここで説明している事は塗装を自分でやってみたい人のための物です。ただし、状況や使い方などによってはちゃんと直らない場合があります。板金塗装は思っているほど簡単な物ではありませんので実際に作業を始める場合は時間と手間がかかる事を覚悟してから行なってください。なお、ここに書いてある事を実行して起きた失敗、ケガなど被害があった場合でも当方は一切の責任を負いません。全て自己責任において行なってください。
全てを良くご理解をして頂いて作業をしてください。

綺麗に直したい方はプロの板金塗装屋さんに頼みましょう

塗装編

一番大変な下地の作業も終わり、一段落ついているころだと思いますがここから楽しい上塗りです

塗装も根気が要る作業ですが、色がついてきて仕上がっていくにつれ完成したときの様子が

目に浮かびます。

せっかく地道にやってきたのですから、慌てずに時間をかけて納得がいくまでがんばりましょう

point1:下地の確認

しつこいようですが、下地に傷、凹みがないかもう一度確認してください

塗装が始まってからきずいても、後の祭りよ〜

確認して絶対大丈夫と思ったら、次に進もう!!

point2:カラーの確認(補修の場合)

車であればボンネットの中にコーションプレートがありますので、そこに記載されているカラーナンバーを

確認してください(ホンダ以外は上記にて確認できますが、ホンダはドアを開けたところのセンターピラー

にシールが貼ってあります)


カラーナンバーが確認できたら塗料の購入です

point2:カラーの確認(カスタムカラー、オリジナルカラーの場合)

車、バイク、携帯電話など、自分の好きな色に塗りたい人は、どんな色にするか下地をやっているときに

決めていると思いますが、(キャンディーカラー、フレークなど)その色を的確に塗料屋に伝えることが

大事です。

一番確実なのは、「どの車に使われている何番のカラーナンバーにあわせてくれ」、「カスタムカラーの

見本帳の何ページの何色で塗りたい」など、詳しく伝えてください

一番わかりずらい例は、「ラメが入った緑色」、「ポカリスエットの青」こんな具合の問い合わせが、

一番わかりづらく、こちらの判断で作った場合創造と違った色になる可能性が大きいです

ですから、想像どうり仕上がるように連絡を取り合うことが、大事です
 

point4:マスキング
カラーナンバーの確認が出来たら、色がかからないところをマスキングします。
テープと紙を使いますが、テープも2〜3種類あると場所によって使い分けることが出来ます
狭い個所や、カーブなど曲げたいところは幅の狭い12mmのテープを使い、モールやステッカーなどを
囲う場合は24mmくらいのテープを使うと便利です。
ステッカーなどでいりくんでいてちゃんと貼れないようなとこは、大きめに貼ってから彫刻刀やカッターで
切り抜いてください。
ラインを綺麗に出したいときは、ラインテープがあるのでそれを使いましょう
ラインテープは見切りが綺麗に行きます

point4:スプレーで塗る(補修の場合)

コンプレッサーのない方は、スプレーで塗るようになると思いますが、カーショップなどに行くと

車のカラーナンバーでスプレーが売っていますので、同じナンバーの物を購入してください

塗る作業に必要な物は次の通りです

  1. ベースの色(スプレー)
  2. 上に塗るクリヤー(スプレー)
  3. シリコンオフ(スプレー)(缶入り1L〜)
  4. ウエス
  5. タッククロス

スプレーで塗る場合は以上の物があれば足りるでしょう

塗り方の手順は、まず塗る物に水研ぎしたカスがついていないか見ます。付いていれば雑巾などで綺麗に拭きます

その後、スプレーか缶入りの「シリコンオフ」で油分を取ります。スプレーの場合手のひら2個分位にスプレーし

乾く前に「ウエス」でふき取ります。乾いてしまうとワックス分が完全に取り除けないので注意しましょう

缶入りの場合は、両手に乾いたウエスを持ち片方の「ウエス」にシリコンオフを十分に染み込ませます。

染み込んだウエスで30センチ四方位を濡らします。その「シリコンオフ」が乾く前に片方の乾いたウエスで

ふき取ります。この時も乾かないように注意しながら全体をふき取ってください

エンブレムなど、隙間があるところはワックス分が固まっていることがあるので特に念入りに吹きましょう

シリコンオフで綺麗に拭き終わったら、「タッククロス」で表面いついているゴミや埃などを完全に取ります

「タッククロス」は布で出来ていてベタベタしています。そのベタベタが埃等を取り除いてくれます

この時あまり強く拭かないでください強く拭くとベタベタが残ってしまい色を吹いた時に筋が

付くことがありますので、軽く表面をなでるようにしてください 
 

ここでようやく塗装です

スプレーは霧が細かく出ないのでバケツにぬるま湯を入れカンを暖めてください。そうすると多少細かく

霧になりますので綺麗に吹けます。暖めすぎると破裂する恐れがありますので注意してください

最初は捨て吹きをします。少し離しながら均一に全体にスプレーします。するとワックス文などが残っていた

場合にそこの部分を乾かして研ぎつけることが出来ます。

乾いたら、2回目を塗ります。2回目からは少し近づけて色を染めていきます。但し、極端に近すぎたり

厚く塗りすぎるとむらになったりしますので、気を付けながら重ねていきます。塗り重ねのタイミングは

吹いた色の艶が引けて、半乾きの状態で次を塗りこの作業を色が染まりきるまで繰り返します

途中でゴミや埃がつくと思いますが小さいゴミは見なかったことにして大きなゴミだけピンセットや

はりで取り除きます。小さいゴミはいっぱい着くと思いますのでそれを気にしているといつまでたっても

終わらないです。ですから大きなのだけ取って、その上に色をかけ仕上げます

色が終わったらクリヤーに入ります

スプレーのクリヤーも軽くバケツで暖め、1度目は捨て吹き、2〜3回はしっかり塗り4回目くらいで仕上げます

このときも大きなゴミだけ拾いますが、あまりいじってしまうとそこがおかしくなるので、後で磨いて取るつもりで

ほんとに気になる物だけ取りましょう

ばっちり艶が出たら終わりです

ちゃんと乾かしたら磨きに入りますが、出来れば何日か置いて完全に乾かしましょう

point5:コンプレッサーを使ってガンで塗る

コンプレッサーを持っている方は、是非スプレーガンで塗装してください。

スプレーと違い綺麗に塗ることが出来ます。

作業的には、point4で説明したシリコンオフでワックス分、油分を除去します。

空き缶に調色済み塗料を使用する分だけ入れ、そこに硬化剤を入れていきますが、現在一般的に使われているのは

10:1の塗料ですので、塗料100に対して硬化剤10入れます

そこにシンナーを入れますが、シンナーの量は色によって変わります。

ソリッド(メタリックやパールが入ってない色、白や黒など)は、塗料に硬化剤を足した物に対してシンナーを50〜60

位足して吹き、メタリック、パールは塗料に硬化剤を足した物に対してシンナーを100入れてください

全て入れ終わったら棒でよくかき混ぜて、スプレーガンに入れますが、この時コシアミで必ずコシてください。

これを使わないと塗料の中に入っていたブツやゴミなどがそのまま出てきてしまいますので注意してください


ガンに塗料を入れ終わったら、タッククロスでボディーの表面に残っている埃等を完全にふき取りますが

指先で強く擦ると跡が残ることがありますので軽くなでるように吹きましょう

ここから塗装です

ハジキをチェックしながら軽く1回吹きます。この時にハジキなどがあるときは直ぐ中断して乾燥させてから

ペーパーで研ぎつけてはじきを取ってしまいましょう。ハジキを取らないで作業を進めるとどんどん大きくなっていく

ことがあり、厚塗りしてからでは余計に手間がかかってしまうので早いうちに処理してください

2回目は色を染めるように厚く塗っていきます。ですが塗り重ねを多くすると流れることがありますので艶の出かた

を見ながら塗ります。これがむずかしいのですが・・・・・

同じようにして3回目を塗ります。続けて2回、3回と塗らずに一回ごとに時間を置いてください。早く仕上げ用と思うと

ついつい早くやりたくなりますが、逆に1回ごとに時間を置いたほうがシンナー分の抜けもよく、トータルでは

早くなるでしょう

色が染まったら、メタリックの場合はムラ取りを行います。ムラ取りはシンナーを少し多めにいれて全体に均一にかかる

ように速くガンを動かしながら塗り重ねを多くしてください。1〜2回この作業を繰り返し、ムラを取ってください

ムラがとり終わればよく乾かしてクリヤーに入ります

クリヤーもちゃんとコシてからガンに入れ、一度に厚塗りせず、1回目はバラ吹きします。バラ吹きせずに厚塗りすると

流れやすいので、厚塗りは2,3回目に行います。塗り重ねの間は5分以上置いてからにしてください

艶をばっちり出して終わりです


長い道のり、ご苦労様でした!!

ここで使った商品の一覧です

調色済み塗料
シンナー
硬化剤
クリヤー
ウエス
シリコンオフ
ストレーナー
テープ各種
ペーパー各種
タッククロス
スプレーガン
コンプレッサー
ラインテープ

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